先日 奥さんの年金の繰り下げについて書いたが、おじさんが亡くなったことを考えれば無駄の様に思うと書いてきた。おじさんが生きてる間は二人の年金が増えて良いのだが、亡くなった後のケースについてもう少し書いておく。

 奥さんは20年ほど前にパートを始めて、専業主婦ではなくなった。現在 65歳以降も働き続け「年金をもらわなくても生活できる」ので、年金を受け取らず、増えていく年金に「にんまりする」というのも選択肢であるが、制度を理解しておかないと、損を被ることになる。

 年金・税金では未だに専業主婦が厚遇されてる。専業主婦だった方が夫の死亡後 年金を受ける場合は基本的に非課税である。共働き主婦(奥さんはこれに該当)の場合は 自身の年金に遺族年金が足されるが、課税対象である。下手すれば 年金を繰り下げ・生活のため努力した結果は報われない可能性が高い。

 奥さんの年金などについては おじさんは口出しする気がないので、ご勝手にと思っている。また時が過ぎて、課税・非課税について改正される可能性もある。昔から「天佑神助(てんゆうしんじょ)」何があるか分からないのが人生である。

年金は課税・非課税?

 今の時代 夫婦共稼ぎが常識となっているが、昔は専業主婦が中心であり 奥さんも結婚当初は専業主婦であった。しかし時代は変われど税制などが変わってない。一時 専業主婦は融通されすぎとの批判もあったが、実際の税制では大きく舵は切られていない。

 専業主婦がよいのか、それとも共働きがよいのか。それは人それぞれ、家庭それぞれであるが、現在、さまざまな制度が「男性は外で働き、女性は家を守る」という家族が多数派を占めていた時代に設計されたものが多いので 変になってしまっている。

 「主婦年金」と呼ばれることがある。公的年金のうち、基礎年金とされる国民年金は、自営業や学生などの「第1号被保険者」、会社員や公務員などの「第2号被保険者」、第2号被保険者に扶養されている配偶者である「第3号被保険者」の3つの種別に分けられる。

 第2号は会社などの負担額と併せて会社が納付、加入者は給与から天引きされます。第3号は配偶者が加入する年金制度が負担し、本人たちは自己負担なしのため納付は不要である。

「この制度は助かる!」という人たちが多かったわけです。しかし時は移り変わり、圧倒的に共働き世帯が優勢な時代。働く女性からも「なんで専業主婦の人たちは、自分たちで保険料を払っていないの?」と疑問が出るようになった。

 そんなことが 同じ夫を亡くした妻でも…「専業主婦」と「元・会社員妻」で遺族年金に格差が生まれている。

 遺族年金は国民年金に由来する「遺族基礎年金」と、厚生年金に由来する「遺族厚生年金」があります。遺族基礎年金は「子どもがいる」ことが前提ですが、そうではない遺族厚生年金は、老後(会社員や公務員だった)夫に先立たれた妻の生活を支えるものになります。

 たとえば平均的な年金額を受給する70代の夫を亡くした、共働きだった妻と、専業主婦だった妻について考えてみる。

 厚生年金の平均受給額は月14万円。65歳以上に限ると、男性で17万円、女性で11万円。国民年金の満額受給は月6.8万円(令和6年度)です。

 厚生年金額は「死亡した夫の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額」。月17万円のうち、厚生年金部分は10.2万円。つまり遺族年金額は月7.65万円となります。

 専業主婦の場合、自身の国民年金に夫の遺族年金がプラス。月14.45万円ほどになる計算です。ちなみに遺族年金は非課税です。

 共働きだった妻の場合は…自身の年金(国民年金+厚生年金)に夫の遺族年金がプラスされるのであれば、18.65万円。

 しかしながら、日本年金機構のホームページには、「65歳以上の遺族厚生年金の受給権者が、自身の老齢厚生年金の受給権を有する場合 平成19年3月31日までは、原則、どちらを受けるか選択することとなっていましたが、平成16年の年金制度改正により、平成19年4月1日からは、自分自身が納めた保険料を年金額に反映させるため、65歳以上で遺族厚生年金と老齢厚生年金を受ける権利がある方は、老齢厚生年金は全額支給となり、遺族厚生年金は老齢厚生年金に相当する額の支給が停止となります。」とある。

 妻の厚生年金は月4.2万円。つまりこの部分は支給停止。夫の遺族年金額との差額、月3.45万円がプラスされることになります。つまり専業主婦と同程度の14.45万円となる。

 同額となるが・・・遺族年金は非課税対し 老齢年金は課税対象であり、老齢年金部分が多い共働きだった妻のほうが、実際に受け取る年金額は少なくなる可能性が高い。

 遺族年金は「遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方が、亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。」と日本年金機構ホームページには書いているが・・自立してきた共働きだった妻は見放されているようで・・「遺族年金ゼロ」の実質ケースも多いと思われる。

全国の共稼ぎ主婦は 声を挙げるべきである!

寡婦年金は 平等であるべきだ!

投稿者

おじさん

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