毎日横を通る田んぼの稲に稲穂が出て来た。これを出穂(いずほ)と言う。少し農家チックに言えば 気温が高いのでシラホという実が入らない白い「もみ」が稲穂に多発する恐れがある。短時間であるが 稲の花が咲き受粉をして 殻をすぐ閉じる。
田んぼには水が張られ、先日からの土用干し時期とは光景が一転している。土用干しは 稲の地下系をより深く・広くさせる目的があるので、水を少なくして稲にストレスを与える。
人が育つのにストレスがないのが良いのか?あるのが良いのか?なかなか深い疑問がある。土用干しも 枯れる直前まで水を張らなければ、ダメである。適当な状況判断をすることが大事です。
今年は 梅雨後の酷暑そして少雨と、水不足が全国的に広がっている。香川県は少雨に関わらず、幸いにも水は早明浦ダム方面には降っているので農業用水・生活用水に問題はない。そのため、先日からよく見る「うどん遍路」の方々が残念と思う事もないと思われる。
しかし全国の農家では梅雨の豪雨そして水不足で大変なようである。おじさん自身も今年のスイカはさっぱりであったが、同様にエダマメ・オクラなども最盛期に台風・大雨の被害甚大であった。作物には厳しい 太陽と水のバランスが崩れた日々が続いている。
秋の収穫を目指して、リセットが効けばよいのだが、時期が過ぎ過ぎた感もあり、地域により厳しいだろうと予想している。
メダカ
出穂以降は 水路には9月末まで十分な水が流れ、農家は順番に田んぼに水を張ることが出来る。従って夏休みの終わりころになると些か暑さも収まり、メダカ取りの親子が水路でバケツと網を持って農道を歩く。夏休み最後の風景である。
おじさんは子供の頃 7月の水のなくなった時期に 橋の裏などの水たまりで大量にメダカを取ってくる少年であった。自宅の庭を掘り返して、ビニールシートを敷いて200匹ほど放したが、翌日行ってみると50匹ほどになっていた。
死んでいるわけではないのに・・と思ったら、池の周囲に足跡があった。サギにどうもやられてしまったらしい。弱肉強食は世の常と自然に理解した。
サギの襲来を防ぐことも出来ないので、再度メダカをバケツに入れ、水路に戻しにいった。今ではメダカもそんなに取れないようだが、子供の頃はそんな小動物が潤沢であった。
ザリガニ・セミ・トンボ・カブトムシ・・・夏休みには残酷さを感じることなく、無慈悲なほど たくさん捕まえていた。ただ数自慢あるいは面白がって取っていたような気がするが、小学校高学年頃から 行為の無慈悲さ・命について考えてしまい、そういうこともしなくなった。
それ故 おじさんは人の成長に伴い、人は変わるものと思っている。あんなこと こんなこと 人は体験しながら変わっていく。