老後2000万円問題がありましたが、これは最悪を想定したものと思っている。おじさんもそうなのだが、高齢者世帯では住宅ローンの支払いが終わって、子供の教育費もいらない。生活に必要なお金は年々減ってくる。さらに医療費も75才を過ぎれば1割負担になるので、2000万円問題」に踊らされ、大きな不安になることもない。これである程度の貯金その他があれば良いのだが・・そうならないのが人生である。「神は乗り越えられる試練しか与えない」とでも覚悟するしかないのが人生のようである。
リタイア後 インカムつまり収入が限られ、健康不安が起きれば・・不安が出てくる。ありがたいことに40歳の頃、父の友人たちに「長生きの不安」を聞かせていただいた。それ故 会社設立を急ぎ、早くから年金額などを想定しながら給料を決めていた。給料で見栄を張り高額とすれば、健康保険・税金その他でたっぷりと取られていく。給料金額(役員報酬)を抑えて厚生年金・健康保険に支払えば十分なメリットがある。
また会社が好調であれば運転資金も余裕があり、経理処理すれば一時金なども借りることが出来るので楽であった。つまり会社をお金のバッファとして使えるので・・まあ味わうと分かる。でも会社業績不調であれば・・完全に逆になる。会社とは両刃の剣のようなものである。
子供の進学についてある程度は覚悟していいたが、全員大卒以上となったので・・・世間で言われる通り「親は絞り尽くされる」というのが体感出来、正解と分かった。ひとりぐらいは短大あるいは高専卒で働いたりすると思っていたが、そうはならなかった。それでも一番下の時を除けば、それなりに稼いでいたので 仕送り他での一時的な金不足などの際は助かった。
おじさんは想定外より早く引退したので、教育資金による老後資金不足をカバー出来なかった。原因はコロナと日本造船業の一気の凋落が起因なので、半ば仕方がないと考えている。それに ばあ様の老々介護問題などあるので、これで良かったとも考えることにしている。全てに100%満足なことを望むように、我儘に生きていない。
不安は拡大する
不安というものは、不安を持つだけで 更に不安が増大していく。従って不安を持たないようにするのが良いことと分かる。不安になればなるほど拡大していくのが不安と気付けば幾らからくになると思うが・・人間そんなに割り切れない。中々手ごわい。
そして 現役の頃は 一定の稼ぎがあり、それが順次増えていき、そして負担が終わる時が見えているということがある。住宅ローン・子供の教育費など、粗方の将来は見通せる。ところが老後というのは終わりが見えてこないし、お金は必要になることだらけである。誰もいつまで生きるのか?未来のことは分からない。
終わりのない戦いのような日々が来ると、父の友人の話を聞いて想定していたので、準備をしないといけないと40歳頃に決心した。当時も中退協などはあったが、まだNISAなどの個人への制度はなかった。38歳までサラリーマンをしていたので、先ずは厚生年金・政府管掌健康保険と進むことを計画しようと決めた。調べれば 基本的に会社設立が必要となることが分かった。
自営業であった知人の建築業の方などと話していると、社員との関係もあり 給料を高くしているので国民健康保険の高さにやられるなどと自慢混じりに話していた。国保掛け金などについて市役所に努める同級生から資料を貰い検討した。重大な点は国民健康保険は一人一人が被保険者であり扶養という考えがない。政府管掌健康保険は扶養の考えがあり、扶養があっても関係なく被保険者同一負担である。トータル的には政府管掌健康保険がお得であると判断した。
年金は国民年金と厚生年金の差については、みなさんご存じと思うので・・省略させていただきます。短命であれば損と言えるが、奥さん子供に金が廻る。そんなことも考えながら、会社・経営者としては負担を背負いながら続けた。最初会社設立・厚生年金加入に否定的だった兄も現在75歳。昔は貯えて国民年金と言っていたが、最近では厚生年金で良かったと言っている。現役時代負担が重かったが、掛けた分は割増で返って来たと感じているようである。
そんなこんなと迷いながら、会社設立に邁進した日々が懐かしい。長くなるので・・会社設立についてはまたの機会に!