先週の羽鳥慎一モーニングショーで高断熱住宅を取り上げていた。しばらく見ていて断熱に300万円程余計にかかり、エネルギー費用で償却するとすれば15年との結論に達していた。

おじさんは燃料関係の会社勤めだったので、配管・タンクなどの保温・保冷は日常的に接していた。そんな訳でしばしば保温・保冷材の経年変化とトラブルは目にしていた。

そんな経験から見れば途中で補修もあるので、償却は20年以上じゃないと思った。部材の劣化・地震などによる変形・破損があり、水の侵入あるいは結露による水貯まりなど、いかにクリアすることが必要である。また水分をいかに断熱材から除去することも考えておかないといけない。メンテナンス出来なければ 木材の腐りなどで家の寿命は一気に縮まる。その為 施行内容によっては 家のローン終了前に家の寿命が尽きる。

日本の建物は難儀なものと思っている。高温多湿 温帯モンスーンの気象条件によるところが大きい。おじさんの家は孫が来ると「暑い・寒い」と季節ごとに、子供から不満を嫌と言う程聴く。マンション暮らしと比べれば、マンションは上下左右からお互いに暖房・冷房の影響があるので過ごしやすい。逆に言えば エアコンせずとも他家の冷暖房で快適さが手に入るとも言える。

それでもマンションで暮らせば玄関ドア・窓の結露に閉口する。日本での湿気恐るべき存在でることは即ご理解頂け、メンテナンスが必要と理解できる。現在施行されるシーリング材の耐候性・弾性が続く化学物質などの寿命は10年程度であると見込んでいる。高断熱住宅のネックは雨水と湿気となる。従ってしばらく改善されるのを見ながら、断熱を検討すればよいと考えている。

一応おじさん 広言しないが「一級建築施工管理技士」という資格を持つ、業界人的には建築のプロでもある。仕事は油送所などの建設中心であったが、タンク・配管設備だけでは成り立たない。事務所棟も建てるのが通例である・・当然のことだが ほかの建設関係の資格も持っている。

伝統

平安時代の貴族の邸宅は寝殿造りと呼ばれる吹きさらしを すだれなどで仕切って使っていた。歴史の教科書で見られたと思うし、同一あるいは近いものも神社・京都御所などで見ることが出来る。十二単もそんな寒い中での重ね着が起源と思っている。

徒然草 55段に「家の作りようは、夏をむねとすべし」とある。

冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり 深き水は、涼しげなし。浅くて流れたる、遥かに涼し。細かなる物を見るに、遣戸は、蔀の間よりも明し。天井の高きは、冬寒く、燈暗し。造作は、用なき所を作りたる、見るも面白く、万の用にも立ちてよしとぞ、人の定め合ひ侍りし。

現代語訳は遠慮させていただく。感覚的にご理解いただければ内容は想像できると思う。

話は変わるが 香川県の住宅は日本一断熱性能が悪いらしく、日本一寒い室内温度らしい。貧乏なおじさん家(ち)では・・夢のまた夢として子供には伝えて置く。文句言うなら自分で直せ・建て替えろ!

断熱

断熱破損の理由は水分の侵入とその影響であり並みではない。保冷などは特に水分が侵入し凍結して保冷性能を一気に下げる。そのため配管にウレタン素材を接着し、表面をラッピング材(家庭用のサランラップのようなもの)でカバー。その上から薄板のカバーを取り付け接続する部分にはコーキング剤で隙間を充てんする。保温・火傷防止においても断熱材が変わるが似たものであり、ラッピング材は省略される。

経年で発生するトラブルのほとんどは水分の侵入による。ウレタンなどからの塩素による腐食なども経験したが、これらは鉄素材に対するものであり、一般家庭では無視しても良いと考える。水分の侵入は微量でも年数と共に蓄積して行く。保冷などは施行数年後に表面が凍結して初めて気付く。コーキング材の経年劣化・熱膨張・振動などLNG・LPGなどの低温配管に発生する。凍結するのはほとんど液化したガスが流れる箇所であるが、露を生じたようになるのが液化したガスが再度ガス化する配管であった。

一般家屋の水分侵入は屋外・屋内両方からと想像できる。従って溜まった水分を抜き、乾燥できる構造を持たせないといけなくなる。現在施行された断熱では水分の除去には疑問が付く構造であった。水分除去出来なければ材木が腐る。使いたいなら・・いわゆる人身御供(言葉が悪い。)いえ施行事例を待ちましょう。実績・反省があって進化する。業者などに言われて 断熱どうこうと急ぐことはない。

外壁は不燃材

韓国・中国などのビル火災を見るとビル外面が一気に炎に包まれ、屋上まで燃え広がるニュースシーンなどを見る。国によって外壁の防火性能で求められる基準が違う。日本では単純な吹付ウレタンのような材料は使えない。使えるのは屋内側である。

内壁を厚くしていくことは、居住面積の減少の為 外に断熱をせざるを得ない。外断熱となれば、日本の建築物の屋根と外壁は一定の防耐火性能を求められているので、材料に耐火性などを要求される。その上直射日光・風雨にさらされるため、外面の材料には注意しなければならない。また家と言うのは断熱材・木材・鉄骨など複合されたものであるので、温度変化による相互間の伸縮などに耐えなければならない。

従って 最初に述べた通りメンテナンスが必要と判断している。耐候性・弾性が続く化学物質などの寿命は10年程度であると見込んでいる。新しい素材を待つのが良いと判断している。

しかし建てられる年齢・家族構成などにも制限があるので、全てを否定するものではありません。究極は自己責任で完結するのは当然です。

おじさん家(ち)も建てる際は先進的に保温材を仕込んだり、和室の窓には2重サッシの意味で障子を設けた。ところが奥さんに言わせると部屋が暗くなると障子を取り外している。今だと樹脂サッシがあるのだろうが・・・歴史は繰り返す そんなものである。

高断熱住宅 窓も少なくなり採光などどうなんだろう?火災時の脱出は?

投稿者

おじさん

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