企業決算が発表されるにつれて まだら模様のようで大変な黒字・赤字を得ていることが公表されていく。黒字が5割 一方で4割の上場企業が大幅赤字を公表する。赤字は金融・サービス・航空会社・JRなど国内向け企業である。逆に円安はある程度で止まり、円高に振れるなど乱高下しだした。

ここ20年に及ぶ日本の企業の変質を見ていなかった結果を、多くの方が気付きだしたようにも思える。おじさんよく知る石油業界のエネオス・コスモ・出光が黒字と聞けば、装置産業の常と納得も出来ると同時に空前のガソリン価格販売に異論を挟みたくなる。元石油業界会社員でしたので・・業界弁護のため言っておきますが、悪いのは税制です。原価を調整しても、それ以上に価格に税金が乗ってきます。なお 来年は厳しいと思います。

円安は 円キャリートレードが長く行われてきた経過(ミセスワタナベも含む)を考える。相対的に金利が低い円建てで資金を借り入れ、その資金を外貨に転換して運用する取引が行われてきた。ここに来て円安で揺さぶろうとしたのか?トレンドが円安に振れたが、日本全体が「余裕のよっちゃん」行動をしている。膨大な海外資産がある強みが発揮され出した。日本の低成長&円高時代に持ち出された資産であるが・・実態はどうなっているのか不透明である。

大手企業も海外工場を作り、生産を始めた。利益が出ても日本に還流せず、再投資に回っていく。中国などのように利益を日本に丸ごと送ることは許されない場合・国もある。日本に帰ってくるのは相手政府の認めた勘定項目のみである。昔と違って 国内の下請け会社に流れ得ることも少ないので国内に多くは回らないので、国内景気全体は大きく変わらない。こうなると どうやって利益を国内にいきわたらせるかが問題となる。このままでは特定の企業の社員にしか利益は巡らない。

国内に資本投下出来る環境を作るべきと思う。こんな資本構造などになったのは、突き詰めればアメリカの半導体他の電子産業における日本への締め付け、あるいは貿易摩擦解消のための円高誘導にある。日本は同盟国側であった韓国・台湾に技術移転し過ぎてしまった。このところの半導体不足など見れば、アメリカも日本に対する圧力が過剰過ぎたと分かると思う。ソロソロ転換時期とは思える。

他に投資についても、外貨に転換した後に向かう先は、外国債券や外国株式、原油などの商品先物、海外不動産、ヘッジファンドなど、借り入れた投資家の運用手法によって多種多様となる。持ち出した資金の返済を考えると同時に近日の株式相場下落を考えると円安は持ち出した資金の返済には都合が良い。現在の世界金融市場総額は100兆ドル 昨年来21兆ドル消滅したと言われる。参加されている方はそれなりに痛手を負われたと推察している。証券・金融機関も損害有って当然の落ち方である。この状況が続くと見込んでいる。

私事で恐縮であるが、おじさんのペイペイ運用も悲惨な数字となっている。買い物のキックバックなのであまり気にしてないが・・ソフトバンクの決算を見ていると・・悲惨さも理解できる。

だが現状が何時までも続くものではないと思いたいが、世界銀行の経済見通しでは

https://www.worldbank.org/ja/publication/global-economic-prospects

2022年、世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染の再拡大や財政支援の縮小、供給のボトルネックに絡む問題の長期化の影響にさらされ、4.1%に減速する見込みである。先進国のGDP及び投資は、来年にはパンデミック前のトレンドに戻ると見込まれている。新興国・途上国(EMDE)では、難しいと予想している。

こうやって考えているとマスコミの言う「悪い円安って」一体何だったんだろう?と考えてしまう。庶民の生活を・・と言いながら単眼的思考で物事を見て語るのに等しい。

今年度は世界的インフレと半導体不足などから、原料高となり企業業績は落ちると予想されている。そんな中でも企業は給料を上げ、国も利益を庶民に還元して中間層を厚くして、購買力を高めることが大事だと思う。

最後に 皆様の給料が上がれば、おじさんの年金も増える。「風が吹けば桶屋が儲かる」のたとえの通りです。それ故 現役の皆様の健闘を祈っています。

投稿者

おじさん

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