ロシアが実質支配していたウクライナ東部の親ロシア派2地域の独立を承認する大統領令に署名した。その上で2地域に軍を派遣するよう国防省に命じた。
国連は常任委員会にて協議を始めたが拒否権を持つロシアこのままとなる公算は大きい。現在ロシア派の支配する東部2州の一部を独立国として認めた。従前から軍を入れていたが、今回既成事実を正式に認めただけである。ウクライナ東部2州を除いて侵攻への脅しを掛けた状態に留まると予想していたが、全面的にウクライナ侵攻をやってしまった。
自国民向けなのか 侵攻した軍を「平和維持軍」と称する。その愚かしさ・厚かましさに驚くばかりである。そして 昔からの侵略時の常套句「防衛・平和を求めて」を付け加える。
現在 北から首都キエフも圧迫している状況となった。このまま占領してもウクライナ人からの遺恨は残ることになった。同じスラブ系民族同士の戦いとなり、ロシア兵の死傷者が増えれば、批判も出てきてプーチン大統領の立場も分からない。
色々不確定さを考えないといけない世界になったことは確実のようである。
経済制裁
こうなると経済制裁が見えて来る。ルーブルは一気に下がり、企業の決済はかなわなくなる。中国は親ロシアを守るかというのも不透明で、どうなるか分からない。
現在 世界中は自然エネルギーへの転換をしようと努力している。ロシアはこのままいけばじり貧になる恐れが高いので、これがプーチン大統領の出した方策と思う。しばらくの間はその繋ぎとして、天然ガス・石油は必要になる。世界で目指す不安定なエネルギー政策下では 自然エネルギー不足となり、天然ガス・原油の高騰が起きる。従って短期的には原油価格等は上昇しロシアとしては経済的に豊かになる。
ところが 何とか自然エネルギーだけに転換が終わった後は、ロシアは出番が無くなる。ロシアは世界第二位の産油国であるが、サウジの様に太陽にも恵まれない寒冷地が国土の大半を占める。サウジの様に産油から太陽光に舵を通り、水素を生産するには無理がある。少子高齢化も進み、将来的には国力の低下は目に見えている。
昔の帝政ロシアの如く 今回のウクライナ 南下政策の一環であればえらいことになる。
プーチン大統領がラストチャンスと考えても仕方がない状況かと思う。強引に行っても泥沼、引いても泥沼に変わりはない。ヨーロッパ・アメリカ・日本も経済が大きく揺れる。
素直に 「馬鹿たれプーチンが!」と思う。なお現在 相場の格言「噂で売って事実で買われ」が現実に起きているのを見ると人の動きも面白い。
ブダペスト合意
ソ連崩壊後 各地で分割されロシア・ウクライナなどに分割されてきた。スラブ民族 第二の国家ウクライナまで離反することを恐れたかと思う。なお今回の投入兵力はアフガン侵攻規模より小さい。ウクライナ東部2州の占領で留まるかキエフ迄とするか疑問が残る状態である。
過去に結んだクリミア半島での休戦協定などを破り、主権国家ウクライナへの侵攻と国際法違反の状態である。未だに核兵器を持ち 恫喝的に他国に向かい合うことが許されれた状態である。
独裁(特権)国家と民主国家 それぞれの国で国民にどう言いくるめているのかと疑問が湧いてくる。しかし この情景で日本国憲法9条がいかに無力かが分る。自らの国家を守る軍事力を持たなければ、未来は暗いことは確かなようである。力なき正義は・・ダメかと思う。
ブダペスト合意は核兵器をロシアに戻し、非核化したウクライナをアメリカ・ロシア・イギリスなど核保有国が守るとした。これを裏切れば・・いの一番に裏切ったのはロシアであるが、核保有国の説得は誰も聞かなくなる。北朝鮮もこの結果を見れば核兵器を手放さない。これからの未来も否定的に見ないといけなくなる。今後発生するかもしれない中国の台湾侵攻防止、北朝鮮の核兵器等廃止などを実行するためにも、世界の団結を願う。
改めて戦前の帝国主義時代を生き抜くため戦った 日本の先人を思う。結果を見れば多くの愚作が内在した結果と思えるが、その時点では国民も熱狂・邁進していた。国民の考えが正解ではなかったと思うと、どう国を運営されるのが良いのかと思う。またどう政治を信頼するのかとなってしまう。
ロシアの侵攻
クリミア半島・東部2州一部侵攻 → 住民投票 → 可決 ロシア寄り
→ 親ロシア派独立宣言 → ロシア独立承認 → 親ロシア政府軍事援助依頼
→ ロシア軍全面侵攻
ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟はロシアへの直接的な脅威になるとし、NATOがロシアの安全保障要求を完全に無視したと非難した。おじさんから見れば、プーチン大統領以下 西側の基本的考え方を理解していないとしか思えない。
ウクライナは親ロシア政権を倒してある程度の期間 国民が自由な空気を満喫した後では、新たな親ロシア政権を立ててもどうなるかと考える。最悪 非対称戦ゲリラ活動さえも起きる危険がある。ベトナムでのアメリカ合衆国での自国民の厭戦批判そして敗退と同じになる可能性もある。
ウクライナはNATOに未加入であり承認されていない状態であった。もしここでヨーロッパの国々がウクライナが申請・NATO加入承認となればガチでぶつかるので、お互いが自制すると思っていた。おじさん先日 ロシアもそこまで後先考えずに侵攻すると見込めなかった。反省しきりである。
だが 戦車というか軽量の旧型歩兵装甲車・戦闘車が良く登場し、走路の荒れ具合から予想していた通りの戦い方とは思っている。全てが旧式・非力なウクライナに 力相撲を挑む下品さを思わない性格のようである。
ウクライナ首都キエフで戦闘が始まったようである。戦車は建物が周囲にある場合は防御力が弱い。それを補助するため歩兵を配置する。ところが戦車に付けられた爆発反応装甲がロケット弾を受けると爆発し、周辺の歩兵を負傷させる。攻守お互いのメンツを掛けて戦うので、双方被害が拡大する。また市民にも犠牲を強いる。早期にロシア軍が首都から撤退する、いやウクライナから撤収することを願う。
長期化すれば補給が危うくなると見込めるロシアとNATOから補給を受けるウクライナ、いづれが有利かは決まってくる。アフガンと同じである。ウクライナ国民の決意が固ければ、ロシアも諦めないといけなくなる。
日本は台湾・北方領土を考えれば制裁に加わるのが当然のことと思う。脅しに屈するあるいは制裁に参加しないことは北方領土をあきらめることに通じる。