あしなが育英会の窮状が報道されていた。最近は募金の集まりも悪く、奨学金支給にも不足するようである。母子家庭 大学4年生の女性の方が学業を続けたいがお金が続かないことを訴えておられた。日々バイトで学費を補填されていたが、コロナでバイトのシフトに入れず思うようにならないらしい。親御さんもお金の用意が大変らしい。

頑張れ!とは思うが、大学は休学してフルタイムで働くことも簡単ではない。休学しても学費の納付は必要なので無理がある。経済的に厳しい場合は、退くも地獄・通うも地獄な選択である。それなりの大学であれば単位移行も認めてくれるので、退学後働き 経済的に立て直し、再度編入試験などで大学に中途入学すれば何とかなるか?とも思う。

社会に出たと仮定して 現在を逆算的に考えるなど、柔軟な考え方が出来ないとつまずく可能性が多い。大学・専門学校進学は経済的負担が大きので、再入学など修正するのは難しい。また学歴・職歴で費やした時間を問われることもある。日本の一括リクルート就職はルートを外れたものには厳しい。

東大不要論を吐く東大出身者のごとく、大学に対する価値観を語るのは難しい。しかし世間がどう思っても個人が大学進学・卒業に価値を認めるならそれでよいと思う。おじさんは 完全な自由ではないが、気ままに・求めるままに生きた学生時間を、この歳が来ても良かったと感じる。後悔すべきこともあったが、結果論と思っている。

人間したいことはしたいのが本音である。よく考えた結果なら、迷うことはないと思う。その為には自分の持つ条件を見つめ、考え抜く 調べ貫くことである。

貧困の連鎖

記事でよく見る「貧困の連鎖」と言う事に通じている。おじさんは この原因は子供の知力・学力と親の覚悟の問題が最大要因と思っている。学力があっても お金という制限を破る方法が無ければ、進むべきルートを見つけられない。親も当然 最大限助ける努力をすることを覚悟しないといけない。親子が協調しないと走れない。

父の叔父などは 戦前 陸軍に入隊して陸士への道を歩み、それなりの学歴と地位を確立したようである。現在でも防衛関係学校に進めば国費で給料を受けながら、勉強もできる。アメリカの若者も同様で、軍歴を重ね 軍の奨学金を得て、大学に進学する者も多い。

おじさんの姉は専門学校卒であったが 子供が大学を終えた後、通信教育で大学卒業の学歴を得た。

その他にも おじさんが使った新聞配達をしながら、返済不要の奨学金を新聞社から得る方法もある。育英会以外にも地方で設立された奨学金もある。単純な努力だけでは お金の圧力は跳ね返せない。周囲の大人が教えるか あるいは本人が探し、学力を満たさないと 他人と同等の努力だけでは無理なことは知るべきである。

なお育英会でも学力により返済不要の奨学金もある。おじさんの知人でそこまで努力したのもいる。

バイト先の話

バイト先の社員の一人から 来年からお嬢さんが大学入学で奥さんから「毎月10万円は準備しないと」と言われたと話した。「そうですよね 掛かりますよね」「奨学金プラス最低そのくらいですかね」と相槌を打つと・・「なんか軽いです」と言われたので「終わった話なので・・まあ 厳しいことは判ります」と答えた。

例えば平均年収400万円としてもボーナス込みの話であり、月にすれば30万円プラス 厚生年金・保険料・税金を引けば30万円以下となる。これで住宅ローン・水道光熱費・車両費・学費などを除いていけば、夫婦2人の生活費は8万円程度になる。地獄とまでは言わないが 何処にでもある話である。

そうならない場合は東証1部上場会社 大卒社員でもなければ、金銭的には無理なところである。それでも子供の年齢が近く在学期間が重複する場合は同じであり、それなりの家に住むなどしてれば同様の事態になる。

一方 子供は子供で授業料が私立文系でも年間100万円 国公立大学で50万円、家賃4万円に生活費を考えれば、奨学金借りてもそれなりの金額となるので不平不満だらけで・・「友達は」と会話の中に「フリカケのりたま」のごとく振りまくる。五月蠅い限りである。平均的なことを考えれば友達は上位20%の話と理解出来る。

「世間知らずの高枕」と言う言葉が当てはまると思うが、経験上 奥さん子供の話す友達・知人は所得上位20%であると断言しても良い。おじさん家(ち)はおじさんが 奥さんに毎月必要と言われたお金を渡すので、奥さんは金策したことなど一切ない。それ故 テレビドラマに出て来るような 奥さんがお金が足りない!と言えば捻出してきた。

その為か?奥さんは商学部卒であるが、経済的リテラシーはそれなりである。奥さんのパート仕事などを聞いていても大卒の価値は?と思うことが多い。おじさん自身のして来た仕事も同様である。

そんな訳で おじさんは常にお金をはじめ諸事万端に悩まされながら生きて来たので、長生きは無理と踏んでいる。

経験

実を言うと子供の一人が4年生になる前、会社の受注が一気に落ち経済的に困難が予想された。子供の通帳に1年暮らせるそれなりの金額を入れ、奨学金で授業料は払えると告げ、イザとなれば家を出ろと言い 自己破産解説本と通帳を預けた。その後 会社は何とか別の会社からの発注を頂き、持ち堪えた。

子供が卒業後 通帳などを見たら、他のこと・投資などに流用していた。奥さんに断わったと聞いたが預けられた時のスジを通していない。責任を取らない奥さんにいくら了承を得てもダメなことは当たり前である。奥さんとのお金の受け渡しは何度か見せ、彼にお金の渡しが分るようにしているので、気付くのが当然である。

勿論であるが 奥さんからは息子が断りを入れたとは おじさんは聞いていない。仕事で穴を明けたことに相当するので実社会ではダメと思う。普通に言えば「示し合わせ」で片が付く話である。

銀行と付き合う時 行員は家族名義を含めて預金残高を見ている。イザという場合の「押え」が効くかどうかを判断するので、起業して特定の取引銀行がある場合、見せ金的要素がある。この辺りが奥さん・子供には解らない。金利がどうこうとの話ではない。

人同士の付き合いであり、営業上なので公言することも無い。普段から行員と仲良くする必要性から 投資するにも銀行紹介案件となるので、金利だけでは動けない。自分で起業・金策すれば分かることであり、子供も経験すれば分かるので それ以上は言わない。

投資

書くのを控えるかどうか迷ったのであるが、アホな子供に大学進学と言う資金投資をするべきか否か?についても考えないといけない経済情勢になって来た。夢は有っても能力その他に問題ある子供でも、親が投資すべきかと言う経済効率の話である。

音大・芸大など才能に関することについては経済効率を考える必要はないが、工学などの実学であれば就職後の処遇・給与などは学歴により異なる。年収にすれば会社にもよるが 数百万円の場合もあるので、それなりの回収も出来ると見込める。また大学による格差があり、大卒でありながら処遇的には高卒と大差なく、給料も大して変わらない場合も見て来た。

おじさん自身と奥さんを見ていても、大卒でなければ仕事が出来ないと言うことは数えるほどしかない。それなりの会社に入るか、専門知識で起業するなど機会が無ければ、学歴には無駄が多いと思う。親が考え判断するか?子供と話し合い 子供の奮起を促すか諦めさせることも必要と思う。人生は「発心」すればその時から変えられる。流れるままに 横並びを優先することも要らないと思う。

おじさん 役目・役割の大半を終えたので、後は勝手にどうぞ!と奥さん・子供に対して思っているのが正直なところである。「いつまでもあると思うな 親と金」金言である。

金も無けりゃ 力も無い年金生活者である。冬の冷たい風に吹かれながら散歩して、花鳥風月を楽しむのが幸せと おじさん自身で納得している。 

投稿者

おじさん

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