久々に若者のエッセイを読んだ。内容は中国での見聞を元に書かれていた。久々に読んで「それゆけ若人!」と思ってしまった。URLはhttps://gendai.ismedia.jp/articles/-/53545?imp=0であるのでお読みになりたければお読みになれば良いかと思う。年寄りへの説教部屋と言った趣がある。

おじさん若い頃の空気感と中国の現在の空気感が似ているので嵌まるのは分かるが、生き貫くキャリアを積んでいないので心配になる。

食べものでも おじさん達の世代は市販のものでも怪しい品物が結構あり、ハナから信用しては食べなかった。何時でも最初は五感を聞かせながら、注意しながら食べるのを常とした。店頭の食品が安全という状態が確保されたのは昭和45年の前後からである。この頃まで製造・保管・流通などで万全とは言えなかったと思っている。

従って昭和45年以降いや昭和40年生まれ以降の世代は、食品に対して無条件に無頓着で過ごせた安全神話の申し子かと思う。正直 今の中国がこの安全の確保時期に入ってきたと思っている。

おじさんが20代の頃はバブル景気に沸き、今の中国と同じで 失敗を恐れずやらせて貰らえた。明日は良くなると誰もが信じて暮らしていた。当時の昭和家電製品など見ていると「何でこんなものを作ったの?」と思うものがゴロゴロ転がっている。次々目新しいものを出して来る現在のアイリスオーヤマの如き攻めの姿勢が見られる。

従っておじさんから見ていると、安全・安定な世界から注意しないと生きられない世界に入った若者の新鮮な感覚と思った。それは評価できるとして、親世代(多分50代か?)を悪く言うのは少し違う。そんなこと書かずに自らの信じる道を行け!と思うと同時に肌感覚だけの思考は危険と思った。しかしチャレンジ精神は忘れてはならない。

年寄りに説教するより、自らが時代のトップランナーを目指し走られることを祈念する。そうすれば走ることの厳しさと喜びを自然に感じる。成功するも失敗するも自己責任。やって後悔するか?しないで後悔するかの違いです。

天安門事件

おじさんが若い頃、天安門前広場で学生が集まり民主化運動をした。そこに人民解放軍が戦車を突入させた。その光景が連日報道され おじさんが見ている時、父が「ちゃんころ(中国人への蔑称)はそんな甘いもんじゃない。岩塩一塊と茶碗と箸だけで渡り歩く。これなんかスグ潰される」と言った。翌日には戦車が突入していた。

時代と体制そして経験など色々な要素が、見ているものに内在する。目の前にあるものが全てではない。ものを見るには良いけれで結論を急ぐべきではないと その後考えた。それから父が 兵士として20歳代に中国で過ごして手に入れた肌感覚も大事なことと分かった。それは現場に行かないと手に入らないことも理解できた。

結論を急いで出そうとするから 見誤る。正直 仕事・商売など金銭に付きまとうことは急がないと、他人の迷惑あるいは利益を失う。迷いがある場合、急ぎたくない場合は パスして置けばよい。それでも相手が口説いてくる場合は、相手の底意を確認すればよい。経験上 通常はそんな話に乗れば痛い目に会うと経験している。

将来

中国が伸び アメリカを超えるということを聞くが、そうはならないと思っている。あったとしても短時間で終わる。中国は市場としての魅力も将来性も大してないと言うのが おじさんの私見である。

「一人っ子政策」など自分のまいた種である人口問題により、急激に衰えていくと思う。また年金制度なども経済拡大スピードと貯える期間の短さから 破綻もそれなりに早いと思う。

中国国内でも いくつもの省の年金積立金の枯渇危機が伝わってきている。勤労世代の負担は年を経るごとに大きくなる。やがて日本同様 若者の不満の高まりや労働意欲の減退という形で表れる。

出生率低下から人口減少のみが問題となるのではない。高齢化と伴う購買力低下などは相乗的に中国の市場を縮小していくと思う。年金生活になれば、消費は自然に減り、必要とするモノやサービスも年齢とともに変わる。実際の人口が減少する以上に高齢化社会のマーケットは縮む。もちろん日本人にもあった舶来品信仰から国産品礼賛に切り替わったのと同じ流れをするとも見込んでいる。

但し 中国には農民戸籍と呼ばれる地方出身者がいる。彼らは国内では中途半端に扱われる可能性がある。社会的立場のブレークスルーを考えれば国外に出て働くこともいとわないと思われる。現状のまま歳取れば年金も僅かな将来が待ち受ける。人は誰でも 夢を見ながら将来を考える。 

彼ら農民戸籍が中国の変貌の行く先を決めるかと思っている。日本もおじさんの少し上の方が海外赴任もいとわず海外への経済拡大に寄与した。現在はどうなっている?と言えばご理解いただけるかと思う。

中国に進出した日本企業は国内マーケットの縮小と中国マーケットの変貌という2つの課題を同時に抱え込む。日本の人口が増えていた時代ならまだしも、国内マーケットの自然減過程においては未知数過ぎる。過去の実績は参考にはならない。

国家衛生健康委員会によれば、2020年11月1日時点における65歳以上は日本の総人口を上回る1億9064万人。高齢化率は13.5%である。2060年には高齢者数のピークを迎え、この時点の高齢化率は33.8%に達する。3人に1人が高齢者である。

これを65歳以上の高齢者に対する25~64歳の人口比率でとらえ直すと、2050年には1.9となり、早くも2人の勤労世代で1人の高齢者を支えなければならなくなる。合計特殊出生率が「1.3」よりも低ければ、もっと早い段階で超高齢社会が到来する。ところが別のニュースなどでは 実際の人口減少が発生しており、現状合計特殊出生率が1.3以下と記事もある。

投稿者

おじさん

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