おじさんは最近の中国を見ていれば、一言で「中国を 信じちゃダメダメよ!」で済ますことが出来る。国家統計局は過去最高の穀物収穫と喧伝するが、今年の夏の洪水などを見てれば到底真実とは思えない。
中国の輸入が増えると、国際価格が上昇して、途上国は食料が買えなくなる。安定的に食料が供給されたり、飢えをしのいでいる国際的難民を救えなくなる。食料安全保障が壊れ 最低限の分配が出来なくなる。中国は世界第2位の国として相応しい行動をすべきと思う。
おじさん 嘘で固めた世界を終わらせることを祈るとともに、日本に「とばっちり」がこないことを祈念している。
テニス選手も監視されている中で「自由」とのインタビュー記事 のマスコミの扱い どう考えてもおかしい。ウイグルも同様なものと理解している。
そんな訳で 尖閣・オリンピックに非難決議も出せない日本の国会 与野党ともに情けない腰抜けであると思う。中国に突っ込んだ日本企業を救うというニアンスもあると思うが、ここまで来れば抜け出し他国に進出してない企業はセンスも無く、怠慢であると思う。全てを救うことは出来なくても、仕方がないと思う。
買いだめ
中国が世界の穀物の買いだめを加速させている。12/19日付けの日本経済新聞の1面にそんな記事が載った。記事によると、米農務省の推計データから、2022年前半(穀物年度、期末)の世界の在庫量に占める中国の割合はトウモロコシが69%、コメは60%、小麦は51%に達する見通しである。
世界人口の2割に満たない中国の巨大な胃袋が穀物の高騰や貧困国の飢餓拡大の一因になっているとも指摘する。国連食糧農業機関(FAO)が算出する世界の11月の食料価格指数は1年前より約3割高い。
発展途上国など第三世界のリーダーとして、1996年11月のローマで開かれた世界食糧サミットで当時の李鵬首相が宣言している。
「中国は95%の食料自給率を維持する」
他国への影響考慮し、自給率を高め、食料輸入量を抑制する方向に舵を切ったと思っていた。中国の輸入が増えると、国際価格が上昇して、途上国は食料が買えなくなる。
安定的に食料が供給されるはずの食料安全保障が壊れる。今年の水害はあっても 過去に堅実に農業政策を進めて、自国内で貯えていれば陥らなかったと思われる。
おじさん達は忘れてない! 中国は自分のした約束を守れ!自己中な国としか思えない。習近平自身が下放されたように、都市の若者を下放しなければいけない。それでこそスローガン「共同富裕」の最初と思う。
農民工
先週 NHKにて農民工の帰農する姿のドキュメントがあった。中国では 都市と農村での戸籍の移動が難しい。都市で低賃金労働しながら懸命に暮らしても、都市戸籍にはなれない。従って年取れば田舎に引き込むしかない。そこに待ち受けるのは年老いた親と手伝い程度にしか耕したことのない農地である。営農経験不足である。
おじさんが子供の頃 毛沢東の躍進時代であり、人民公社の設立などがあった。次が鄧小平達の開放による人民公社解体、自作農化であった。毛沢東時代「こちら北京放送局です」との勇ましいラジオを深夜何度も聞いた。
中国でも日本同様 親が老いを迎え、農地の耕作もままならない状態のようである。このような状況を見ていれば、食糧生産量も作付面積も頭打ちになることは自明である。
また昔 日本で残留農薬問題が指摘され、主要生産地の土壌分析したところ残留農薬、化成肥料による劣化などが認められた。増産できる農地が限られてきて、そこに農業人口の老齢化と素人化が来ているので増産できる素地はない。
ローマ帝国
中国を見ているとローマ帝国が頭に浮かぶ。戸籍により半ば奴隷制の如き印象が生まれる。生まれついての差別がそこにはある。ローマ帝国での貴族・平民・奴隷と分けられた状況に似ている。
大学に行けば農村戸籍も一時的に都市戸籍の一種である団体戸籍となる。しかし卒業後は生まれついて都市戸籍があれば社会保障を確保できるが、農村戸籍では卒業後戸籍が戻される。そのため 就職での差別が発生する。大きな会社に就職出来れば、一時的にも都市戸籍(団体戸籍)となれる。
極端に言えば 同じ北京大学を卒業しても都市戸籍があるのと農村戸籍では就職先での処遇が変わることになる。農村戸籍ではリストラされれば・・・一気に立ち位置が消える。フォロワー数を如何に誇るインフィルエンサーでも都市戸籍でなければ滑り落ちてしまう。
日本と同じく、若者の貧困も問題となっているが、日本と中国ではその内実は異なる。「努力して勉強すればいい大学に行ける。自分の夢にも近づける」と考え、何事も自己責任という考え方に慣れているのが今の日本人だろう。中国の制度は 女性の仕事に伴う「ガラスの天井(glass ceiling)」と言われるものに近いが・・生活すべてに関わる為 もっと厳しい。
日本でも部落問題などで取り上げられるが、その比ではない。都市戸籍と農村戸籍の比率は4:6であり6割の人間は生まれた時から制限・差別される。
ローマでは 平民が貴族との間に身分闘争をおこして政治的権利の獲得をめざした。護民官制度や平民会の設置、十二表法によって平民の権利が法によって守られるようになり、貴族と平民の通婚も可能になった。
しかし ギリシャアテネにみられたような民主制はローマでは実現しなかった。おじさんに言わせるとギリシャに近いのが日本とも思える。それ故「衆愚政治」などを恐れる。
このままでは 中国で生まれついての差別を受ける奴隷の如き農村戸籍者は救われない。文化大革命同様のことが起きなければどうにもならない中国である。嘘を付き通して世界からの信頼を失っていくのか、国民を弾圧していくのかの岐路が今と思う。
ローマ共和制末期に増加した無産市民が有力者(皇帝)に要求したパンと見世物が浮かぶ。パンは食糧、見世物(サーカス)とは円形競技場などでおこなわれる剣闘士試合などの娯楽である。共和政時代、権力を狙う有力者(皇帝)が市民に提供することで人気を得た。もちろん 帝政時代の歴代皇帝も盛んに提供した。おじさん 似たような流れを中国に感じる。